
高齢者の住宅問題
【終の棲家】賃貸か持ち家か、
それとも移住か。
50代からの「人生で最も難儀なプロジェクト」
四十代から五十代は老後の住居について、不安を抱えている人が多い傾向にある。
一部の富裕層にとっては何の心配もいらないが、一般人にとって終の棲家を見つけることは、人生で最も難儀なプロジェクトといえる。
少子高齢化は続くだろうし、この押上・曳舟エリアでも両親は他界して子のいない単身者やディンクスの夫婦も少なくない。
親の面倒を見なくてよいが、自身を世話してくれる子もいない。残された余生をどう過ごせばいいか、悩むことになる。
ここで取り沙汰されるのが「賃貸」か「持ち家」かという話である。
1. 60代の壁:「賃貸」のリアル
ライフスタイルに合わせて住まいを変えられること。
独身なら1R、結婚して1LDK、子が生まれたら2LDK、独立後は再び1LDKと自由気ままに引越しできる。
設備の修繕費用は基本家主負担。
良いこと尽くしに聞こえるが、60代に突入するとそうはいかなくなる。
定年退職して収入は年金とパート代ぐらいとなるし、健康面においても多かれ少なかれ持病を持つ。
家主は経済面と健康面に不安を抱き、入居をなかなか認めてくれない。
今現在、孤独死も増えている。
実際にうちの管理物件でも孤独死があり、身内が全く協力してくれず頭を抱えている。
2. 持ち家・マンションのリスク
固定資産税の支払いや修繕費の想定が必要。
外壁塗装だけでも優に100万を超えてくる。
マンションの場合は管理費・修繕積立金が毎月4〜5万円の負担になることもザラにある。
最近では「リバースモーゲージ」という言葉をよく耳にする。
これは持ち家を担保に資金を借り入れをする制度である。今の自宅は借入金の利息を払うことで、死ぬまで住み続けることが出来る。
ただ、この先金利が上がれば月々の利息分も増える。
死亡時に不動産の売却金を返済に充てることになるのだが、評価額が下がっていれば相続人が負担しなければならない。
賃貸併用住宅という選択肢
近年、賃貸併用住宅も注目を集めている。自宅の一部を賃貸物件にして家賃収入を得るシステムだが、建築費用は高額となり借入金も増額となる。
空室リスクや入居者トラブルなどのリスクを背負うことを考えると如何なものであろうか。大家業もそう楽ではない。
3. 施設・サ高住という選択
サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)というバリアフリー構造の賃貸住宅も選択肢の一つである。
自立したい高齢者向きの住宅で、安否確認や生活相談などのサービスが付随する。必要に応じて外部の介護サービスと契約することも可能だ。
そして有料老人ホームという手もある。
但しグレードに応じて入居費用やサービス内容、立地に関しても様々であるから、自身の分相応に合った施設を選べるかが重要視される。
4. 私の計画:20畳のワンルームと土間のある平屋
終の棲家、非常に重みのある言葉だ。
これまでの人生の集大成ともいえる決断。選んだ居住空間によってどんな余生が待つのか、結果が左右される。
実は斯く言う私も二年ぐらい前から終の棲家を探している。
地方であれば、交渉次第で古い賃貸物件を自分好みにリフォームさせてくれる家主がいるかもしれない。
残り20年ぐらいを家内と二人で元気に楽しく生きることを想定し、計画を立てている。
- 少しの自然(大自然は無理)がある土地に平屋
- 室内は20畳程のワンルーム
- 小さなカフェを開ける土間や離れがあれば尚いい
これから増々高齢者ばかりとなる日本であるから、住宅に対する素晴らしい制度がこの先できるかもしれないが、あまり期待はしていない。
