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ハウスクリーニング代を黙って払うな。 国交省が定めた「本来誰が払うべきか」の答え

小西 裕信

筆者 小西 裕信

不動産キャリア1年

ハウスクリーニング代を黙って払うな。国交省が定めた「本来誰が払うべきか」の答え

ハウスクリーニング代を黙って払うな。
国交省が定めた「本来誰が払うべきか」の答え

退去シリーズ最終回。「知っている人だけ得をする」現実を変えます

こんにちは!匠エステート押上店です。

退去時の費用明細に「ハウスクリーニング代:5万円」と書いてあったとき、あなたはどうしますか?

「退去するんだからしょうがない」と思って払ってしまう人が大多数です。でも、ハウスクリーニング代は原則として貸主負担です。国交省のガイドラインにそう書いてあります。

この記事でわかること
① ハウスクリーニング代の負担は「本来」誰か
② 特約で借主負担にできる条件(有効・無効の境界線)
③ 特約があっても抗弁できるケースとは
④ 請求を受けたときのステップと相談窓口

① ハウスクリーニング代の「原則」

原則
貸主負担

借主が通常の清掃をして退去した場合、ハウスクリーニング費用は次の入居者のために行うものとして貸主が負担するのが原則

⚠️ 例外
借主負担(特約が有効な場合のみ)

契約書に有効な特約がある場合、かつ借主がその内容を理解して合意した場合に限り、借主負担とすることができる

ここで重要なのは「例外」の条件です。特約があれば何でも有効というわけではありません。

② 特約が有効になる3つの条件

国交省ガイドラインおよび裁判例に基づくと、ハウスクリーニング代を借主負担とする特約が有効になるには、以下の3つをすべて満たす必要があります。

  • 特約の必要性があり、かつ暴利的でないこと クリーニング代の金額が不当に高額でないこと(相場の範囲内)。「退去時に15万円のクリーニング代」などは暴利とみなされうる。
  • 借主が特約によって通常の原則と異なる負担をすることを認識していること 契約時に「この費用は通常は貸主負担ですが、特約として借主に負担していただきます」と説明されていること。
  • 借主が特約に合意していること 上記の説明を受けた上で、自由な意思で合意・署名していること。「どこかに書いてあったから」だけでは有効とは言えない場合がある。
⚠️ 契約時に説明がなかった場合 「ここにサインしてください」と言われただけで、特約の内容を具体的に説明されなかった場合、その特約の有効性は争えます。特に「クリーニング代は借主負担」という特約が口頭説明なしに書面のみで存在する場合は、消費者契約法上の問題が生じる可能性があります。

③ 自分でできる「清掃を証明する」方法

退去時に通常の清掃を行ったことを証明できれば、「清掃義務を果たした」としてクリーニング代の請求に対抗できます。

退去清掃後の記録術 清掃後・立会い前に撮影する場所:
キッチン(コンロ・シンク・換気扇)、浴室(浴槽・排水口・鏡)、トイレ(便器・タンク・床)、洗面台、各部屋の床・窓・ドア、玄関。

写真・動画を日時付きで保存し、「入居者が清掃した状態」を証拠として残しておきます。

「清掃はしてあります。写真もあります」と伝えるだけで、交渉の場面が変わります。

④ 請求を受けたときのステップ

️ まず確認すべきフレーズ 「ハウスクリーニング代の特約について、契約時にどのような説明がありましたか?」

「国交省のガイドラインでは、通常清掃を行った場合のクリーニング費は貸主負担が原則とされています。この費用を借主が負担する根拠を書面でご説明いただけますか?」

「金額の根拠となる見積書・業者の請求書を開示してください。」

それでも解決しない場合の相談窓口は以下の通りです。

  • 国民生活センター:188(消費者ホットライン)
  • 東京都消費生活総合センター:03-3235-1155
  • 法務局(法的手続き):支払督促・少額訴訟など

まとめ:退去費用トラブルを防ぐ3か条

この「退去費用シリーズ」3本を通じてお伝えしたかったことをまとめます。

① 経年劣化は貸主負担。「普通に使った痕跡」は請求できない。
② 特約は「有効な特約」と「無効な特約」がある。全部を鵜呑みにしない。
③ 知識と記録が最大の防衛手段。知っていれば払わなくて良い費用は多い。

退去は賃貸生活の最後の関門です。泣き寝入りしないために、ぜひこの記事を周囲にもシェアしてください。

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