
仲介手数料0円
不動産屋の「生存競争」と
「手数料戦争」の行方
コンビニより多い不動産業界の過酷な現実
不動産業者の数はコンビニより多い。
毎年閉店する会社も多いが、出店する方がそれを上回る。
だが大手や強固な地盤を持つ会社以外は、未来は怪しい雲行きとなっている。熾烈な生存競争を余儀なくされるフェーズに突入したと言っていいだろう。
もうこれまで通りのやり方では経営基盤の維持は難しくなる。
生き残るためには、会社は経験と人脈、蓄えてきた資金を総動員して新たな戦略を立て、社員は気合と根気、斬新な戦術を持って仕事に挑まなくてはならない。
1. 迫りくる「淘汰」の波
少々オーバーに聞こえるかもしれないが、この数年で不動産業に限らず、かなりの中小企業が淘汰されると予測している。
倒産なのか合併か、企業にとっては今が瀬戸際なところが多いと思える。
コロナ融資の返済も始まり、金利も上がった。この先、更に上がり続ける。
安泰なのは大手企業だけ。国の補助も大きく余剰資金も豊富にある。利益を出さなくても経営基盤が崩れることはない。
そこで働く社員に将来への不安は無く、希望に満ちていることであろう。大手に入るために、学生時代から努力してきたのだから当然の結果だ。
2. 仲介手数料「0円」のからくりと弊害
不動産業の中でも、中小の賃貸仲介と売買仲介業は特に過酷な状況で、あとは体力勝負といったところか。
仲介業者の利益は基本、賃貸なら家賃の1か月分、売買だと販売価格の3%だけである。
それを0円で行う同業他社が増えている。
要は貸主、売主からもらえる手数料(全ての物件ではない)と何らかの付帯サービスで利益を確保している。
このご時世、お客さんも安い方がいいに決まっているから、より安くしてくれるところを探す。
こうなるともう営業努力に意味はなく、只の安売り合戦となり、不動産屋としての体をなさない。
3. 良い物件は「良い担当者」が連れてくる
前にも書いたが、不動産を買ったり借りたりする場合、売ったり貸したりする場合もそうだが、いい物件に巡り合う為には、結局はいい担当を見つけられるか否かに掛かっている。
お客の為より自分の為の仕事をする人間が大半なのは、給与に影響するからである。
この業界はどこも営業の歩合率が高い。他業から転職してきた人間にはいつも驚かれる。
だからお客の条件にピッタリの物件を見つけても、実入りが少ないとスルーして他を斡旋する。
これこそが悪しき風習であり、不動産業界が穿った目で見られる理由だ。
4. 小さくとも「刺されず」に生き残る
我が社は規模は小さいが社歴だけは長い。
理由は様々であるが、消えてしまった会社の中には、一時の利益の為に公正取引委員会に引っかかるような行為をしていたところもある。
疚しいことは一切せず、真面目な営業を心掛けてきたお陰で、うちは一度も刺されずに今日まで存続できている。
そもそも手数料なるものは一律同額に法律で定めてしまえば良いのではないか。
上限を超えた請求は今も違法であるが、安くするのも違法とする。
そうすればお客さんは金銭に関係なく、顧客満足度の高い仲介業者を選択し、気持ちよく報酬を支払うことが出来る。
如何でしょうか?
