
【2025年不動産売買動向まとめ】1.ネットの価格は「売れていない価格」かも?在庫と成約の乖離とは
【2025年不動産売買動向まとめ】
1.ネットの価格は「売れていない価格」かも?在庫と成約の乖離とは
2026.02.09 | Market Analysis
こんにちは。匠エステートです。
2026年を迎え、昨年の不動産市場データが出揃いました。
ニュースでは「首都圏マンション価格、13年連続上昇!」と報じられ、平均価格は5,200万円を突破しました。
これだけ見れば、「不動産はまだ上がる、今が売り時だ」と思うのが普通です。
しかし、私たち現場のプロが見ているデータは、ニュースのような楽観的なものではありません。
水面下では今、「売り出し価格だけが上がり、成約価格はついてきていない」という、極めて危険な乖離(ミスマッチ)が進行しています。
1. データが示す「不都合な真実」
百聞は一見にしかず。まずは、首都圏マンション市場の構造を表したグラフをご覧ください。
- 青線(在庫): 「これくらいで売りたい」という売主様の希望価格。SUUMOなどのポータルサイトに載っている価格はこちらです。
- 緑線(新規): 「これで売りたい」という売主様が新規登録した希望価格。
- 赤線(成約): 「実際に買主様がハンコを押した」契約価格。レインズ(業者間サイト)を見ないと分かりません。
なぜ、こんなことになっているのか?
理由はシンプルです。
売主様は「ニュースで上がっていると聞いたから高く売りたい」と考え、強気な価格設定をします。
しかし、買主様(一般の会社員の方々)の給料はそこまで上がっていません。金利上昇の懸念もあり、「これ以上高いと買えない」という限界ラインに達しているのです。
その結果、赤線(成約価格)は頭打ちになり、青線(売り出し価格)との差=「売れ残り予備軍」だけが市場に積み上がっているのが、2025年の正体です。
2. 「在庫」になった瞬間に価値は落ちる
「高く出して、売れなければ下げればいい」
そう軽く考えていませんか? 不動産売却において、その考えは致命傷になります。
不動産は「生鮮食品」と同じです。
売り出し直後の「新着物件」の時が一番注目され、最も高く売れるチャンスです。
しかし、相場(赤線)を無視した高い価格(青線)で売り出し、3ヶ月、6ヶ月と売れ残るとどうなるか。
買主様からは「ずっと売れ残っている物件=何か問題があるのでは?」とレッテルを貼られます。
こうなると、後から相場まで値下げしても、もう見向きもされません。これを業界用語で「物件が干上がる」と言います。
もしあなたが、他の不動産会社で査定を受け、
「相場より高い、魅力的な査定額」を提示されて喜んでいるなら、一度冷静になってください。
その不動産屋は、上記のデータ(赤線と青線の乖離)を知らない素人か、あるいは「あなたから契約を取りたいだけの確信犯」かもしれません。
以下の特徴に当てはまる不動産屋は危険です
- 近隣の「売れ残り物件(在庫)」の価格を参考に査定額を出している
- 「レインズの成約事例(赤線)」を見せてくれない
- 「とりあえず高く出しましょう」と、無責任な提案をする
高い査定額を出せば、お客様は喜びます。私たちも契約が取りやすくなります。
しかし、その「夢のような価格」で売れなければ、半年後に泣くのは誰でしょうか?
売れ残って価値が下がった物件を抱え、大幅な値下げを強いられるのは、売主様ご自身です。
その時、その不動産屋は責任を取ってくれません。
私たちは「耳障りの良い嘘」はつきません。
匠エステートの査定は、シビアです。
「売出し価格(願望)」ではなく、「成約価格(現実)」のデータだけを見て算出するからです。
「安く査定された」と怒られることもあります。
しかし、それが「最短で・確実に・適正価格で売る」ための唯一の誠意だと信じているからです。
あなたの資産を守るために、本当の数字を見に来てください。
